あなたの心臓は大丈夫?動悸・息切れの症状を思い出してチェックしてみましょう。
自分でできる脈のチェック
- 人差し指・中指の2本を、手首の内側、親指側の骨と筋(すじ)のあいだに置きます。
- 脈が感じられるまで、徐々に強く押さえます。
- 15秒間で、何回脈があるかを数えてください。1分間で計算し、50~100回のあいだが正常な心拍数です。
- 回数とは別に、ペースが一定であるかどうかも確認します。
脈を探り当てるポイント
探り当てるときは、指で押すのではなく、置く程度にしてください。
人差し指と中指に加えて、薬指を添えると、脈の位置の見当をつけやすくなります。
強く押さえ過ぎても、逆に脈を感じ取りにくくなります。少しずつ、強く押すようにしてください。
脈のリズム
正常の場合
ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ 強さ、ペースが一定であるのが正常です。
脈が乱れている場合
心房細動
ドッ ドッ ドッドッドッ ドッ ドッ
期外収縮
ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ
強い拍動と弱い脈が混じっていたり、途切れたりするようなら、引き続き1~2分、脈を取り続けてください。 それでも一定でない場合には、不整脈が疑われます。
医師の診察を受けてください。
動悸の原因
動悸とは、胸に手を当てたりせずとも、ドキドキ、ドクンドクンと心臓の拍動が伝わってくる状態を指します。 身体を動かしたとき、緊張したときなど、誰でも一度は経験したことがあるでしょう。風邪などで熱があるときにも、動悸を感じやすくなります。 ただ、心不全などの病気の症状として起こる動悸もありますので、特に思い当たる原因がないのに動悸がする場合には、一度当院にご相談ください。
動悸の原因となる主な疾患
大きく、心臓の病気を原因とする場合と、それ以外の病気を原因とする場合に分けられます。
心臓に原因がある場合
● 心不全
● 弁膜症
● 肥大型/拡張型心筋症
● 不整脈(心房細動・心房粗動・発作性上室性頻拍・期外収縮・徐脈頻脈症候群など)
心臓以外に原因がある場合
● 貧血(出血・鉄欠乏性貧血・慢性骨髄性白血病など)
● 甲状腺機能亢進症
● パニック障害
● 低血糖症
● 更年期障害
日常生活から考えられる原因
● ストレス
● 過剰な興奮や緊張状態(激しい労作や運動、精神的な緊張や興奮)
● カフェインやアルコールの飲みすぎ
●薬の副作用
● 脱水
●睡眠不足など・・
動悸の検査・診断
動悸を感じた時は出来る限り状況を把握してメモしましょう。
動悸を感じた時の状況
- 何かのきっかけがあったかどうか
- どのような動悸が、どれくらい続いたか
- 動悸以外の症状があったかどうか
- 脈拍数
- 脈拍が規則正しかったかどうか
検査・診断
医師が脈拍を測ったり、心音をきいたりしたのち、血圧測定、血液検査、心電図検査、超音波検査などの必要な検査を行います。
ご自宅で、24時間ホルター心電図を使用していただくこともあります。
心臓以外に原因があることが疑われる場合には、貧血の有無、血糖値、甲状腺ホルモンの量などを調べ、診断します。
動悸を感じる方の日常の過ごし方と対処法
経過観察となった場合にも、以下の点に気をつけてください。もし異常を感じたときには、躊躇わず、再度ご相談ください。
- 脈の測り方を練習しておき、動悸がしたときにはすぐに脈をとれるようにしてください。
- 動悸がしたときには、楽な姿勢で安静にしてください。
- 緊張する場面など、動悸がしそうなときは、深呼吸をしてリラックスすることを意識してください。
- 運動の強度は、医師の許可があった範囲内に留めてください。
- カフェイン、アルコールは脈を速くする原因になりますので、摂り過ぎないようにしてください。
- 喫煙も、脈を速くする原因になります。禁煙をおすすめします。
息切れ
息切れはからだの不調のお知らせ
運動をすると、誰でも息が切れます。ただ、ちょっとした階段や坂を歩いたときに息切れがある、以前は何の問題もなかった運動で息切れがあるというときには、心臓や肺の疾患が潜んでいる可能性があります。
息切れの原因について
心臓が原因
狭心症、心筋梗塞、不整脈、心不全などを原因として、息切れが生じることがあります。
肺が原因
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎などが疑われます。
息切れが気になる方が循環器内科へ診察を受けましょう
心臓や肺に病気が見つかるケースもあれば、病気ではなかったというケースもあります。
いずれにせよ、きちんと医師の診察を受け、原因をはっきりさせるということが大切です。息切れの原因となる疾患には、大きなリスクを抱えているものもありますので、気になったときには必ずご相談ください。