やめたいのにやめられない、一人ではやめる自信がない、これまで何度も禁煙に失敗してきた。そういったお悩みを受け止め、禁煙補助薬を使って患者様の禁煙のサポートを行うのが禁煙外来です。
国内の健康意識の高まり、たばこ税の増税、喫煙所の少なさなどから、禁煙を考える人・禁煙する人は増えてきています。今後も、この傾向が続くことが予想されますので、少しでも早く禁煙を成功させ、身体の健康はもとより、経済的なメリット、ストレスの少ない生活を手に入れましょう。
治療期間中、本当にやめられるのか不安になってきたとき、吸いたい気持ちが出てきてしまったときの心のサポートもいたしますので、安心してご相談ください。
健康保険で禁煙治療を始めよう
横田クリニックでは、禁煙補助薬を使った禁煙サポートを行っております。
以下の要件を満たせば、健康保険で禁煙治療が受けられます。初めて禁煙しようと考えている方、自力での禁煙に何度も失敗してしまったという方は、お気軽に当院にご相談ください。
健康保険等で禁煙治療を受ける為の要件
- ニコチン依存性を診断するテスト(TDS)で5点以上
- 1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上
※2016年より、35歳未満の方は200未満でも保険適用で治療が受けられるようになりました - すぐに禁煙をしたいと考えていること
- 医師から受けた禁煙治療の説明に同意 説明内容に納得されたときは、文書で同意します(サイン等)
ニコチン依存性を診断するテスト(TDS)
- はい 1点
- いいえ 0点
※5点以上はニコチン依存症です。
- 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。
- 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
- 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。
- 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、次のどれかがありましたか。
(イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加) - 【4】でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
- 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
- タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
- タバコのために自分に精神的問題(注)が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
- 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
- タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。
禁煙の薬について
禁煙補助薬
ニコチンガム
ニコチンを含んだガムを噛むことで、禁煙の辛さを軽減していく方法です。
ニコチンパッチ
パッチからニコチンを吸収し、禁煙の辛さを軽減していく方法です。
内服薬
ニコチンを含まない治療薬を服用し、たばこのおいしさを感じない(不味く感じる)状態をつくり、たばこが吸いたい気持ちを徐々に低減させていく方法です。治療薬にニコチンは含まれていません。
禁煙外来の通院スケジュールについて
初回診察
アンケート形式のテストを行い、ニコチン依存症を診断します。また、呼気中の一酸化炭素濃度を測定します。
禁煙治療の内容を十分にご理解いただけましたら、禁煙開始日を決定し、同意書へのサインをお願いします。
禁煙のアドバイスを行い、禁煙補助薬を処方いたします。
分からないこと、不安なことは、何でもお尋ねください。
2回目
初回診察から約2週間後にお越しいただきます。
呼気中の一酸化炭素濃度を測定し、禁煙の状況をお伺いします。
吸いたい気持ちが出てくる、禁煙に成功する自信がなくなってきたなど、辛いことがございましたら、率直にお話しください。医師として、禁煙をサポートする身としてアドバイスをいたします。気持ちを吐露するだけでも、すっきりすることがあります。
3・4回目
初回診察から約1ヵ月後に3回目の受診を、約2ヵ月後に4回目の受診をお願いします。
呼気中の一酸化炭素濃度を測定し、禁煙状況をお伺いします。
あともう少しです。最後まで、頑張りましょう。
5回目
初回診察から約3ヵ月後が、5回目の最後の受診です。
禁煙を継続するためのアドバイスを行い、治療は終了です。
禁煙ってしんどいの?
ご自身の意志のみでの禁煙は、非常に辛いものです。禁煙にチャンレジしたものの吸ってしまったという方は少なくありません。
禁煙に失敗した人は「意志が弱い」と言われることがありますが、あくまでたばこがやめられないのはニコチン依存症という病気が原因です。その依存の程度によっては、意志だけではどうにもならないことがあります。がんなどの病気になってもたばこをやめられない人がいるということからも、それが分かります。
依存の度合いが強くなる前に、健康を損なう前に、禁煙補助薬を使用して禁煙に臨みましょう。
禁煙するメリットについて
- 生活習慣病やがんなどの病気のリスクを削減できる
- 家族や友人、職場の人の健康を守ることにもなる
- 喫煙できないことでイライラしない
- たばこが嫌いな人とも気にせず交流ができる
- たばこのにおいがなくなる
- 経済的
- 壁紙などにヤニが付着しない
- 喫煙していた時間を他のことに当てられる
- 社会的な評価が上がる
- 歯周病など口腔の病気のリスクが下がる
- 歯の着色が少なくなる
- 禁煙できたという自信が持てる
未来の健康の為に一緒に乗り越えていきましょう!
禁煙を成功させるのは、簡単ではありません。しかし一方で、これまで数えきれない人たちが禁煙を成功させています。当院が身体と心の両面でサポートして参りますので、一緒に乗り越えていきましょう。
特に、以下の点に留意してください。
- 禁煙の辛さは、禁煙を開始してから数日以内にピークを迎えます。
- 少なくとも禁煙治療中は、飲み会、喫煙所への付き添いは避けましょう。どちらも、たばこを吸ってしまう可能性の高い場所です。
- 辛さを一人で抱え込んでしまいそうなときには、医師を頼りましょう。話をするだけでも、気持ちが楽になることがあります。
- 禁煙に成功した友人の現在の様子、約束した家族の顔、禁煙成功後の楽しみなどを思い出し、必ずやり遂げましょう。
- 万が一禁煙治療中にたばこを吸ってしまったときには、正直に医師にお伝えください。治療の再開は可能です。ただし、また辛い離脱症状のピークを迎えることになります。
- 5回目の最後まで治療を継続できた人ほど、禁煙の成功率は高くなります。「もう大丈夫だろう」と感じても、治療・通院を中断せず、最後まで続けましょう。
禁煙後のからだの変化
禁煙開始直後~
喫煙による変化を、もとに戻そうとする身体の力が働き始めます。禁煙を開始してから20分後にはダメージの回復が始まり、血圧や脈拍の正常化が進みます。
そして8時間後には、血中の酸素濃度が上昇し、呼吸が楽になります。
1日~3日後
平均的に、この時期が禁煙の辛さのピークです。
辛い一方で、肺の浄化が始まり心臓発作のリスクが低下します。また、味覚・嗅覚・胃の機能・肺活量・運動機能の回復が始まります。
1~2週間後
辛さはピークを越え、やや楽になります。しかし、「1本吸ってもまたすぐやめられる」という間違った自信が芽生える時期でもありますので、気持ちを引き締めましょう。
睡眠の質が改善され、寝起きもすっきりします。循環器の機能が回復し始めます。冷え性、肌質の改善もこの頃から見られます。
女性の場合、お化粧のノリが変わってくる時期です。
1カ月~1年後
すでに離脱症状はほとんど現れません。
風邪、インフルエンザなどの感染症、心筋梗塞などのリスクが低減します。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)があった方は、肺機能の改善が見られます。
「ここまで頑張ったんだから、今吸ったらもったいない」という気持ちが生まれます。ただ、つい魔が差して…、という方もおられます。
2~5年後
狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが低減します。
10~15年後
禁煙から10年が経過すれば、肺がんのリスクが平均50%低減します。
もちろん、その他のがん、生活習慣病などさまざまなリスクも低減しています。
費用
※現在準備中です。